しのばずくん便り

不忍ブックストリート一箱古本市について 随時 情報を発信します!

カリプソ文庫@古書ほうろう体験記

不忍ブックストリート実行委員の千代岡です。
昨年末の「秋も一箱古本市2010」に出店し、念願の古書ほうろう賞をいただきました。
賞品は「古書ほうろう内に一箱出店できる権利」。人生の最終目標が古本屋さんの私にとって、こんなに嬉しい賞品はありません。
11月後半から正月明けまで、約一ヶ月半の間箱を置かせていただきました。


開始直後の箱はこんな感じでした。
カリプソ文庫@古書ほうろう - 古書ほうろうの日々録
直前に二週間ドイツと中欧を旅して来たので、各国で買った本や雑貨、欧州関連の本などを並べ、ヨーロピアンな雰囲気に。
各国の古書店をたくさんまわって仕入れてきました。

本以外の紙物も出しました。例えばこれは、ブダペストの古道具屋で購入したカードカレンダー。
社会主義時代に企業等が発行していた宣伝媒体だったようで、裏面がカレンダーになっています。

興味深かったのは、売れると予想していた物ほど意外と動かず。(カードカレンダーもあまり売れなかった)
逆に意外なものが売れたりして、改めて、お店で物を売ることと、テーマを決めて箱の中で世界を作ることの難しさと面白さを感じました。


後半は、徐々に在庫を入れ替えつつ、ノンテーマの雑多な品揃えに移行していきました。
売れたものの一部をご紹介:

そして目玉商品はこれ。佐藤泰志『移動動物園』(新潮社)

映画「海炭市叙景」上映記念として出品したのですが、結局売れませんでした。やっぱり3,900円は高すぎたなあと反省。


今回、一番楽しかったのは、数日おきの補充作業でした。
お店に行き、ほうろうのお二人と言葉を交わし、箱の中身を確認し、リュックサックに詰めてきた本を補充し、売れ残りそうなものを引き上げ、それから店内をうろうろしてちょっと買い物をする。
これは、お客さんと直接顔を合わせて本を売る一箱古本市とはまた違った、とても楽しい体験でした。


期間中、お買い上げいただいた皆さま、ありがとうございました。
そして、長期間店内の一番目立つ位置に箱を置かせていただき、頻繁に顔を出す私の相手を快くしていただいた健太郎さん、ミカコさん、本当にありがとうございました。

今春の一箱古本市で「古書ほうろう賞」をもらうのは誰でしょう? 今から楽しみです。