しのばずくん便り

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classico

「classico」 シンプルでいて丁寧な暮らしぶりを伝えてくれる生活雑貨屋さん 

「classico(クラシコ)」とは、イタリア語で「クラシック」の意。そんな言葉を店名に選ばれたご主人のこだわりは、流行に左右されず、時を経ても古くさくならない品々を提供すること。
「日常生活のなかでなにか困ることがあったとき、ここへ来れば良質なものが手ごろな値段で手に入る、というような店にしたかった」とご主人。その言葉どおり、店内にはデイリーウェアからバッグ、食器、テーブル、果てはたらいにいたるまで、生活にかかわる様々な道具が揃えられています。それらはみな、箪笥の隅にひっそりと眠らせておくものではなく、すぐにでも日々の生活に溶けこんでゆきそうなものばかり。
柔らかな陽光の差しこむ店内で、classicoの品々を眺めていると、シンプルでいて丁寧な暮らしぶりが浮かんできます。たとえば、明日のランチにはテーブルにクロスを敷いてみよう、だとか、部屋に緑を飾ってみよう、だとか、いつもの生活にちょっとした彩りをそえたくなるような気分が、ここにはあるように思います。
店内の半分を埋めるのは、アンティークの民藝品。ヨーロッパやアフリカなど、様々な国の様々な時代のものが並べられていますが、それらに通底しているのは、すべて生活のなかで使われたものであること。美術品ではなく、あえて生活に根ざしたものを集められているところに、ご主人のこだわりがうかがえます。
小さな天使が描かれた17世紀のタイルや、トリコロールカラーのキーが並ぶ錆びついたレジスターなど、見ているだけでも心躍るアンティークの数々。かつてこれが見も知らぬ人々の生活のなかにあったことを思うと、そのたしかで温かな手触りが、ふっと伝わってくるような気がするのでした。 (青秋部I&N)


*classicoご主人の愛読書
『皿と私』小森松庵、黒田陶々庵、伊東祐淳監修 光芸出版
「ぼくが古いものに興味を持つきっかけとなった本です。」

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*classico
台東区谷中2−5−22
営業時間 12時〜19時
定休日  火曜日