しのばずくん便り

不忍ブックストリート一箱古本市について 随時 情報を発信します!

大家さん紹介

光源寺の歴史は、実に400年以上にも及びます。天正17年(1589)神田に創建され、江戸初期の慶安元年(1648)に現在の地に移転。正式名称を「天昌山 松翁院 光源寺」という浄土宗のお寺です。 移転の約50年後、御丈2寸6尺(約8メートル)の立派な十一面観音…

ファーブル昆虫館「虫の詩人の館」  虫から学ぶ命のバトンタッチ

啓蟄(けいちつ)とは、二十四節気のひとつで、冬ごもりをしていた虫たちが地上に這いだしてくる春の日。2年前のまさにその日、千駄木の住宅街に、小さな博物館がオープンしました。それがファーブル昆虫館です。かの『ファーブル昆虫記』を子ども向けの易し…

旧安田楠雄邸  千駄木の大いなる歴史遺産

団子坂上から動坂上まで続く、通称保健所通りを歩いてみると、広々とした敷地に意匠を凝らした和風・洋風住宅の数々を目にすることができます。それもそのはず、かつてここは「銀行通り」と呼ばれるほど多くの銀行家が居を構えた、お屋敷町だったのです。 そ…

映画保存協会  映画を発掘して、20世紀を再発見

住宅街にひょっこり姿を現す児童公園。その一番奥まったところ、屋根をつたに覆われた築100年になる蔵が佇んでいます。「けんこう蔵部」と名づけられたこの蔵は、お芝居や上映会などのイベントに活用されながら、近隣住民の手によって守られてきました。そこ…

クラフト芳房  機織りの音が響く手工芸品屋さん

不忍通りの一角、一軒家が寄り添うように集っていた場所に立派なマンションが建てられたのは、今から20数年前のこと。それからの年月は、そのままクラフト芳房の歴史に重なります。もともとそこにあった普通のしもた屋にお住まいだったというご主人は、建て…

5月3日の大家さん

雨なんかに負けないぞ!5月3日の大家さんを一挙にご紹介。根津教会 クラフト芳房 ギャラリーKINGYO 映画保存協会 旧安田楠雄邸 ファーブル昆虫館*記事の情報は、取材当時のものです。最新の情報は各大家さんのHPでご確認ください。 *実行委員会のメンバ…

4月27日の大家さんを一挙紹介

いよいよ明日26日より、一箱古本市weekが始まります!そして明後日27日は、待望の一箱古本市(1日目)。本日は4月27日の一箱古本市に場所を提供してくださる大家さんをご紹介します。 コシヅカハム 花歩 アートスペース・ゲント 貸はらっぱ音地+香隣舎 Gall…

バール・オステリア・コムム

あちらから来る人とすれ違うのがやっと、という言問通りの狭い歩道をのぼってゆくと、突然右手がぱっと開け、猫足テーブルの置かれたオープンスペースが現れます。それがバール・オステリア・コムム。この10月でちょうど開店2周年を迎えるイタリアン・レスト…

日差しに照らされた木々の緑とブロック壁が、まあるい空気を織り成す三浦坂。そのてっぺんにある宗善寺は、浄土真宗大谷派のお寺です。創建の時期ははっきりとはわかりませんが、もともとは池之端にあったそうで、江戸時代の古地図にはすでにその名が刻まれ…

三崎坂の中腹にあるライオンズ・ガーデン谷中三崎坂。藤棚が作りつけられた壁面や手入れされた植木、道行く人々の休憩のために設置された木製のベンチ、前面4階建ての圧迫感の少ない作りなど、ここはマンションでありながら、町と往来の人々への様々な配慮が…

取材を終えて青秋部が担当した「大家さん紹介」の連載は、今回をもって終了とします。実行委員会のメンバーである古書ほうろう、往来堂書店、オヨヨ書林、谷根千工房の4ヶ所と、しのばずくん神社は除きましたので、ご了承ください。ヨネスケ顔負けの突撃取…

いろはに木工所

「色々見たんだけど、ちょうどいいものがなくて……」。ここを訪れるお客さまの多くが、同じ言葉を口になさるそうです。そんな方のために、ぴったりのものをいちから手作りするのが、ご主人のお仕事。コンセプトは「あなたの町で暮らしのお手伝い」。肩肘張っ…

1919年に建てられた根津教会は、のちに首都圏を襲った関東大震災、東京大空襲というふたつの衝撃にも耐え、約90年もの長きにわたってこの地を見守り続けています。それだけの歴史ある木造西洋館が、創建当時と変わらぬ姿で東京に残されていることは珍しく、2…

「ギャラリーKINGYO」 外部と内部がゆるやかにつながりあう空間

路地の一角、緑に映える赤い看板が眼に入ったかと思うと、突如涼やかなコンクリートの土間が広がります。それはまさに都会のポケットパーク。実際、散策途中に一休みされていく方もいらっしゃるとか。でもここがかつては倉庫であったことなど、おそらく誰も…

「貸はらっぱ音地+香隣舎」 偶然と混ざり合うおもしろさ

かつては谷中学校の活動に使われ、現在では芸工展の本部としてもお馴染みの香隣舎。平成7年度の「台東区まちかど景観コンクール」にて「まちかど賞」を受賞するほど味わい深い建物ですが、その実態はご主人の「勉強部屋」なのだとか。ご主人はこちらで、趣…

「乱歩゜」 少年の甘美な悪夢が潜む喫茶空間三崎坂をのぼってゆくと、「D坂より308歩゜」と記された怪しい看板が、木々の間からひょっこり顔をのぞかせます。D坂とは、江戸川乱歩作『D坂の殺人事件』の舞台となった団子坂のこと。そこから308歩のところに喫…

岡倉天心記念公園のほど近く、瑞々しい葉を茂らせたうこん桜に寄り添われるようにして、アートスペース・ゲントは佇んでいます。飛び石を伝って室内へお邪魔すると、そこには開放感あふれる空間が。それを演出しているのは、高さ5メートルを誇る天井と、大…

7年半の長きにわたって画廊を構えつづけた吉祥寺より、茅場町を経て、昨夏谷中へ移転。もとは接骨院だったというギャラリーの壁には、受付の窓と下駄箱がそのまま残されており、当時の面影を伝えています。 「Gallery Jinが紹介するのは、無名の若手アーティ…

classico

「classico」 シンプルでいて丁寧な暮らしぶりを伝えてくれる生活雑貨屋さん 「classico(クラシコ)」とは、イタリア語で「クラシック」の意。そんな言葉を店名に選ばれたご主人のこだわりは、流行に左右されず、時を経ても古くさくならない品々を提供する…

よみせ通りのなかほどに、ひときわ目立つガラス張りのお店を見つけたら、それがコシヅカハム。腰塚商店として昭和24年に創業した、老舗のお肉屋さんです。ずらり並んだ種々銘柄の「販売指定店証」は、厳しい基準をクリアした信頼ある精肉店の証。椿山荘をは…

谷中の路地の片隅、ゆき過ぎた歳月を思わせる木製の格子戸が、訪れる人を迎え入れてくれます。なかへ足を踏み入れれば、そこには土間と上がり縁。思わず「お邪魔します」という言葉が口をついて出てしまいます。 それもそのはず、花歩は築50年になるご自宅の…