不忍ブックストリートMAPのこと
東京の東側、文京区と台東区にまたがる、谷中、根津、千駄木(通称「谷根千」)の中心を、「不忍通り」が走っています。界隈には個性的な新刊書店、古書店、図書館があり、喫茶店やカフェ、雑貨店やギャラリーなど散歩の途中に立ち寄りたい店がたくさんあります。
そこで私たちは、2005年から街の「本と散歩」に関わるスポットを入れたイラストマップを製作し、「不忍ブックストリートMAP」と名づけて無料配布しています。
それにあわせて「一箱古本市」も開催しています。この地図を手にして、たくさんの本好き、散歩好きの方にこの街を訪れてほしい、そして、この街の魅力を感じてほしいと思います。また、地元の方にも広く使っていただきたいと考えています。新しい発見、意外な出会いが、きっと、この中にあるはずです。最近では街のあちこちにしのばずくんのぬいぐるみが出没しています。
MAP常備店
一箱古本市で本と遊ぼう
地域のさまざまなお店の軒先をお借りして、それぞれの「大家さん」の前で、「店主さん」が段ボール箱ひとつ分の古本を販売します。どんな本をいくらで売るかは店主の自由です。屋号を付けたり売り方を工夫したりと、一日だけの「本屋さんごっこ」が楽しめます。スタンプラリーもあります。不忍ブックストリートMAPを片手に路地を散歩しながら、本と遊ぶ一日を楽しんでください。この時期は根津神社のつつじも見頃です。ふらりとお出かけください。
一箱古本市の基礎知識
【大家さん】
一箱古本市の開催スポットのことです。不忍ブックストリートの地域のさまざまなお店の軒先などをお借りして開催します。
【店主さん】
一箱古本市の参加者(一箱出店者)のこと。段ボール箱ひとつ分の古本を販売します。開催の2ヶ月前くらいに公式サイト上で店主募集を告知します。店主に応募してみたい方は、どうぞお見逃しのないようサイトをチェックしてください。
【助っ人さん】
一箱古本市の準備や開催当日のお手伝いをしてくださる方のこと。不忍ブックストリートMAPやチラシの配布、また当日は開催スポットのスタッフとして、スタンプラリーやご案内などもろもろ、一箱古本市に欠かせないのが助っ人さんです。
街からひろがる多様な活動
谷根千には、『地域雑誌 谷中・根津・千駄木』(2009年終刊)を発行しながら、地域の暮らしや文化についての活動に取り組んできた谷根千工房をはじめ、谷根千〈記憶の蔵〉を拠点に映画フィルムを保存する活動を行なっている映画保存協会、旧安田楠雄邸の維持と公開を行なっているたてもの応援団、市田邸の保全やカヤバ珈琲、上野桜木あたりの運営を手がけているたいとう歴史都市研究会など、さまざまなNPOや団体があります。東日本大震災後には、被災地に本を届ける一箱本送り隊もこの地で結成されています。毎年秋には、「まちじゅうが展覧会場」を合言葉に芸工展が開催されます。不忍ブックストリートでも毎月、「不忍ブックストリーム」の配信を行なっています。