しのばずくん便り

不忍ブックストリート一箱古本市について 随時 情報を発信します!

2020年6月7日[日]配信「不忍ブックストリーム」(復活第6回)まとめ

更新がすこし滞りましたが「不忍ブックストリーム」2020年6月7日[日]

配信分のまとめをお届けします。

お時間のある方は、配信アーカイブでご視聴いただけます。

☞ https://www.youtube.com/watch?v=dvWJOg0VS6s&feature=youtu.be

 

【6/7 復活第6回 不忍ブックストリーム 南陀楼さんの一週間♬】

◎緊急事態宣言が解除され、人出が戻ってきたが、すぐに東京アラート。

トンブリンさんももうすぐリモートワークが終わりそうです。

◎自炊がふえた南陀楼さん、ロバートの〈馬場ごはん〉動画がお気に入り。

簡単にできるのがよい。「ネギはキッチンバサミで切ればいいんだ」…

「えっ?それは前からそうですよ」…とトンブリンさん。世の中のデフォルト

はどっちなのか。

池之端・古書ほうろうさんが営業再開した。2月に古書ほうろうさんにひき

とってもらった南陀楼さんの本が書棚に。手放すかどうか迷った尾崎一雄の本

も並んでいます。

不忍ブックストリート実行委員だった、音の台所さん。『くもこちゃん』を

七月堂さんから出版しました。沖縄・首里を舞台にした本。古書ほうろうさん

で取り扱っています。

◎京都の徳正寺で発見された「十二歳のスペイン風邪 大伯母の百年前日記」。

スペイン風邪流行当時の女子学生の日記。日常のなかに、スペイン風邪の死が

入りこむ様子が、季村敏夫個人誌『河口から』に一部抜粋で掲載され、話題に。

一部抜粋は問合せ多数だったようですが、こんご、その日記を書籍化する予定も

あり。期待です。

◎その日記を発見した扉野さん(徳正寺住職)が出している『ウィークリー・

コロナ』。会えなくなった2つの家族がつくる新聞。(2号まで発刊)京都の

メリーゴーランドで扱いがあるようです。☞ https://www.mgr-kyoto2007.com/

 

【特集「本に導かれて」への投稿ご紹介♬】

◎『井上洋介 木版東京百画府』

東京の東側をくまなく歩き続けた井上洋介の風景が、実際の風景を見るとき

にも蘇る。井上洋介さんは2016年没。草森伸一の装丁・イラストでも知られ

る。(吉上智子さん)

◎棚田嘉十郎の本を見た後に尋ねたお寺で棚田嘉十郎さんのお墓に遭遇。棚田

嘉十郎は平城宮の保存に尽力した植木職人。彼なくしては、現在の平城宮

ないくらい功績のある人物だが、なぜかそれ以来、棚田嘉十郎を回避し続ける

ことになったという散歩堂さん。「導かれない」ように抵抗した…というお話。

「導かれてしまったら」考古学者になっていたのでしょうか?

南陀楼さんが編集でかかわった『今和次郎 思い出の品の整理学』。今和次

郎が青森市出身だったことから、青森市へ行ってみました。そこで出会ったの

が和次郎の弟・純三。銅版画家だった今純三の作品にも触れ、『めご太郎』に

「今純三の余韻を求めて」を書いた。本から導かれて旅をするというのも、

多くの人の体験になっているのでは。

◎『1984年』ジョージ・オーウェル (ハヤカワepi文庫)

によって、言葉のだいじさに導かれた。でも今となっては、世界を変えるチカラ

は本にはない。ひとりの人間を変えるチカラはあるが…。悔しいが、オーウェル

の描いたディストピアより、いまはひどいと感じるジェローム・シャントルウ

さん(ワト舎)がメールをくれました。『1984年』がヒントになって生まれた

作品はたくさんあると思うが…。。。

◎数々の岩波新書に導かれたひとびとが記した『岩波新書をよむ』筆者多数

岩波書店)。そのなかでも岸本葉子さんが紹介した藤田恒夫『腸は考える』

が出色。岩波新書らしくなく、駄洒落や余談に圧倒されます。腸の話もさること

ながら腸に取り憑かれた研究者の数々の面白い話で読ませる。著者の藤田恒夫さん

は「ミクロスコピア」☞ http://kokodo.co.jp/pub/micros/copia.htm…

の主宰者でもあります。

 

【ZOOMゲスト金井真紀さん登場♬】

イラストだけでなく取材と文で独自のテーマを追求する金井さん。目下5テーマ

ほどで連載をしています。

◎月刊誌『世界』(岩波書店)最初に目に入る「世界のことわざ」

◎『暮らしの手帖』(暮しの手帖社)で「はじめてのお楽しみ」

今月号は「浪曲」です。案内人は棚田嘉十郎を回避し続けた散歩堂さん。案内人

を必要とする連載スタイルなので、案内人の「人人本」にもなっています。

◎『フットボール批評』(カンゼン・隔月刊)の「世界のサッカー狂図鑑」。

世界の「サッカー狂」を訪ねます。掲載になったのは、マレーシア取材。新しい

サッカースタジアムの完成を機に、イスラム教徒のサッカーのある生活スタイル

を聞いてみました。お祈りの時間と試合の時間は重ならないよう配慮されていた

りします。今後、いろいろな場所での取材ができるかちょっと心配。

◎Web岩波「世界のおすもうさん」☞ https://tanemaki.iwanami.co.jp/posts/1884

和田静香さんと交互に連載です。

亜紀書房Webマガジン「戦争と移民とバスタオル」☞ https://akishobo.com/akichi/senso/v1

安田浩一さんと共同で、世界のお風呂に注目します。

コロナ自粛で、取材したものの日の目を見ていない素材を掘りおこすことに

着手した金井さん。これ以降、お宝が次々でてくる予感。

◎金井さんと『サッカーことばランド』☞ http://korocolor.com/book/sakakotoland.html…

で共著者のクマザキ タカシさんもメールをくださいました。アルゼンチンで

買った写真集『肌のなかの色』(タイトルは直訳)アルゼンチンの庶民の暮らし

とサッカー。ウィルス禍で試合ができないなかでも脈々と「熱」が息づいている

様子を知らせてくれました。ありがとうございました。

◎「本に導かれて」と言えば、面白い本を読むと、版元さんにコンタクトし、

会いにいってしまうこともあるそうです。それがゆっくりですが仕事に

つながります。「導かれ」を体現する金井さんが、さいごに本を紹介してくれ

ました。『やこうれっしゃ (こどものとも傑作集)』西村繁男福音館書店

横長サイズの本が列車の様子をよく伝えます。上野駅から出発する夜行列車

寝台特急「ほくりく」)はさいごのページで金沢駅に到着します。

楽しいお話を聞かせてくれた、金井さん、ありがとうござました!